桐たんすの秘密を探る
★都立産業技術研究所での研究★
★相徳は この研究に協力しています★
★*東京都桐たんす工業組合からの受託により |
★桐たんすに科学的なメスを入れる★
-桐たんす内部の湿度調整特性-★桐材は昔から、軽さ、防湿性、耐火性などの点で優れた材として認識されてきました。 桐材の特性を生かした伝統的工法による桐たんすの生産は、 東京をはじめ全国で地場産業として受け継がれており、 東京桐たんすは東京都伝統工芸品にも指定されています(表紙写真)。 また、近年は伝統的工法によらない大衆向けの桐たんすも市場に出始め、 たんすの仕様も多種になってきました。 昨年度、東京桐たんすを製造している東京都桐たんす工業協同組合から 「桐たんすの特性を科学的に解明したい」との要望を受け、 受託事業を行いました。 そこで、桐たんすの防湿性能の検証と 加工仕様の違いによる性能の検討を行いましたので紹介します。★ |
桐たんすの内部湿度変化★材質、板厚、寸法精度の異なる2種の桐たんすの内部に湿度センサーを取り付け、恒温恒湿室内に設置し、 標準温湿度(20℃65%RH)で1週間以上養生しました。 その後、室内の相対湿度を高湿度(95%RH)に10日間、 低湿度(40%RH)に10日間と変化させたときの 桐たんす内部の相対湿度を経時的に測定しました(図1)。 また、標準時と高湿度時における 桐たんす前面の開き戸・引き戸と外枠材との隙間の変化も測定しました(表1)。 図1、表1から外気の相対湿度の大きな変化に対し、 桐たんすAの引き戸内部の湿度変化は 非常に緩やかで優れた防湿性能を示しました。 しかし、桐たんすBは、周囲の湿度変化に敏感に追従し、 加工仕様の違いにより 桐たんすの防湿性能は大きく異なることがわかりました。★ |
加工仕様と透湿性★材質、板厚、寸法精度の異なる桐たんすの調湿性能の違いを検証するために、 それぞれモデル化した試験体を作成し、 材質・板厚、隙間幅と透湿性の関係を測定しました(図2、図3)。 図2、図3から材質は桐材で板厚の厚いほど、 また桐材間の隙間幅が小さいほど透湿抵抗に優れていることがわかりました。 これらの実験結果から 桐たんすの加工仕様と防湿性能の関係が実証できました。 これからも優れた伝統の技を科学的、技術的側面からサポートし、 現代の生活に受け入れられるためのお手伝いをしていきます。★ ★生産技術部 表面技術グループ★ |
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